2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

吉本隆明『言語にとって美とはなにか』について

吉本隆明の『言語にとって美とはなにか』は、若い頃なんとなく避けていたけれど、三十半ばを過ぎた頃、読んでみて、こんな面白い本はないというくらい引き込まれた。噛めば噛むほど味が出てくる本という気がする。 吉本隆明の文章は、独得の用語と体系のなか…

ベンヤミンの翻訳論については考えたくない

私は四十二歳。人生の折り返し地点を過ぎている。ここらで、ベンヤミンの翻訳論について、ちゃんと考えなおしておかないとダメなんじゃないか。このまま死んだらやばいんじゃないか。そういう気が、近頃している。もう十二月だ。去年から今年にかけて、ベン…