2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ベンヤミンの中動態、ヘイドン・ホワイトの誤解

中動態というのは印欧語に見られる態のひとつで、それがどのようなものかといえば、その名の通り「能動態と受動態の中間にある態」ということになる。用語自体は古典ギリシャ語の文法に由来するようだが、実例を挙げれば、ラテン語の「受動形式動詞Deponenti…

ジュリア・クリステヴァが読むジョナサン・リテル『慈しみの女神たち』

楽しみにしていたジョナサン・リテル『慈しみの女神たち』の邦訳がついに出た。さっそく読んだら面白くて腰が抜けた。そして、悪い意味ではなしに、もやもやした。この「もやもや」刺激部について、世の読書人はどう読んでいるのか知りたいと思った。書評な…