2019-06-21から1日間の記事一覧

幽体離脱とカフカ――保坂和志の認知モードについて

保坂和志の『未明の闘争』に語り手の「私」が自分のことをまるで他人みたいに突き放した文が出てくる。「ママの玲子さんが専務と芳美さんと私のところに挨拶に行った」というのがそれなのだが、渡部直己「今日の『純粋小説』」によれば、丹生谷貴志が書評で…