2019-05-23から1日間の記事一覧

暗いバス通り――保坂和志「こことよそ」論(4)

一九八二年九月十六日、レバノンのパレスチナ難民キャンプにキリスト教系の武装集団が侵入し、無差別の殺戮行為に手を染める。イスラエル軍の後ろ盾があったと言われているが、彼らは三昼夜にわたりキャンプの住民をひたすら残虐なやり方で殺し続けた。この…